特性要因図テンプレート
Miro の特性要因図(フィッシュボーン図)テンプレートを使用して、あらゆる問題の根本的な原因をいち早く特定し、効率的に解決しましょう。
特性要因図(フィッシュボーン図)テンプレートについて
問題の根本的な解決、意思決定の改善、投資機会の分析などに特性要因図(フィッシュボーン図)テンプレートが役立ちます。
Miro の特性要因図は、潜在的な問題の原因を特定し、事前に解決策を打ち出すことに活躍します。また、オンラインやオフラインでの作業が可能なため、時差や場所に影響されない共同作業がチームでできるようになります。
特性要因図とは?
特性要因図は、フィッシュボーン図や、石川図(東京大学名誉教授の石川馨から名付けられた)、魚の骨の図とも呼ばれています。チームで、問題の根本的な原因を可視化し、影響分析で結果を予測することに非常に便利です。
1943年に石川馨が提唱したこの図は、問題の発生原因を特定することにより、問題を事前に回避し、プロセスやシステムを正常な状態に保つことを目的にデザインされています。
特性要因図は、問題をブレインストーミングを通して多角的に分析、議論する前提で設計された図であるため、いつもチームでこの図表の作成を行いましょう。
この図は、当初、石川博士が化学者として働いていた事業で応用されたものですが、その後、他の多くの事業でも採用されるようになりました。
特性要因図(フィッシュボーン図)テンプレートの作り方
この図の本領を発揮するために、紙ではなく、オンラインでの作成を進めることを推奨いたします。Miro のテンプレートでは、いつでも自由に図表の編集ができ、チームメンバーが同じ空間にいなくても円滑に作業を進めることができます。ただし、特性要因図作成には必ず守るべき5つのルールがあります。
1. 問題の定義
どんな問題やリスクが潜んでいるのか、いつ、どのように発生する可能性があるのかを正確に記載した文章を作成しましょう。そしてこの文章を図の左側、つまり、魚の「頭」の部分に配置してください。また、問題を定義する際は、事前にチームとの確認を行ってから定義するようにしましょう。
2. 原因の分類を明確にする
潜在的な問題の原因をカテゴリー別に分類しましょう。例えば、ソフトウェア製品の問題を分析する場合、ユーザー、ソフトウェア、マーケティングのカテゴリーを設定し、一般的な製品であれば、人、方法、材料、機械、環境などのカテゴリーに分けることができます。最大10個のカテゴリーで分類できるようにしましょう。
3. 原因のリストアップ
次に、個々の原因をリストアップしましょう。これらの要素が魚の「骨」となり、根本的な原因を特定する判断材料となります。また、「なぜなぜ分析」手法を併用し、新たな潜在的原因を体系的に分析し、特定することができるようになります。このステップでは必ずブレインストーミングを行いましょう。
4. 投票
原因が特定できれば、特性要因図テンプレート作成の次のステップとして、投票を行いましょう。例えば、ドット投票の場合、最も深刻な原因をチームで選出するために限られた数のドットやステッカーを使用した投票を行いましょう。
5. 次のステップの決定
投票が終われば、最も投票数が多かった問題を選択し、この問題にどのように取り組むべきか、誰が担当するか、期限はどうするかなどをチームで決定しましょう。
特性要因図の作成方法がわからない場合は、Miro のテンプレートにアクセスし、ダッシュボードで作成方法を説明した短い動画を視聴することが可能です。
特性要因図(フィッシュボーン図)がもたらす5つのメリット
現状ではなく、原因に着目:特性要因図テンプレートを使用することで、単に状況や状態を説明するだけではなく、実際に起きていることの根本的な原因に迫ることができます。
想定し得るすべての原因を一目で確認可能:特性要因図テンプレートは、複数の原因を論理的かつ視覚的に整理することに非常に便利です。チームやプロジェクトメンバーで現在の状態と原因にどのような関連性があるのか分析し、理解することにこの図が活躍します。
ブレーンストーミングの促進:このテンプレートでは、問題の原因を個別に特定するのではなく、根本的な原因が見つかるまで、さまざまな可能性を分析し、優先順位を付けながら、チームで集中して作業を進めることができます。
原因についての認識の共有:フィッシュボーン図では、問題の原因を個別に特定するのではなく、根本的な原因が見つかるまで、さまざまな可能性を分析し、優先順位を付けながら、チームで集中して作業を進めることができます。
チームでの共同作業の促進:チーム全員でブレインストーミングを行うことで、チームメンバー全員の声が反映され、チームとしての一体感を再確認できるようになります。異なる視点を持つことはイノベーション創出に欠かせない要因です。
これらのメリットを実感するために、今日から Miro の特性要因図テンプレートを使用しましょう!
特性要因図テンプレートの使用事例
特性要因図テンプレートの使用事例として、「なぜ顧客はアカウントを解約するのか」という問題を魚の「頭」として分析していきましょう。
このケースでは、「料金体系が悪い」、「不安定なシステム」、「スタッフ不足」、「インサイトが足りない」、「戦略が合っていない」という内容を潜在的な原因として書き込みます。
これらの内容を定義した上で、次に問題点をその原因別にリストアップしていきましょう。これは特性要因図作成の中心的な部分となるものです。「競合他社の方が安い」や「自社には競争力がない」というものを顧客がアカウントを解約する原因として挙げてみましょう。
これらは、特性要因図の簡単な例ですが、Miro のテンプレートを使用するだけで簡単に再現できます。
また、他の分野で言えば、製品の生産が遅れるという技術的な例もあります。この場合、主な問題は「生産の遅れ」であり、特性要因図(フィッシュボーン図)の魚の頭の部分に配置されます。
「原材料」、「労働力」、「機械」、「設備」などが問題の潜在的原因として挙げることができます。原因を特定した後は、各原因を展開していきましょう。例えば、「原材料」では、品質が悪い、不足している、不良品が届くなどの問題が、「機械」では、時代遅れ、故障しやすいなどの問題が、「労働力」では、モチベーション不足、リソース不足、スタッフに対する高負担など、そして、「設備」では、注意不足、非効率的なタスクの割り当てなど生産担当の管理能力に関する問題が浮上しますね。
問題の原因を挙げた後は、前例と同じように投票をして、主な問題の原因をチームで特定し、生産性向上のために取り組み始めましょう。
特性要因図6M法
特性要因図の中で最も標準的なフォーマットに6M法があります。ここではこれらの6M法を見ていきましょう。
Man(人材):まず1つめの「M」では人事に関わるすべての要素を考慮しましょう。
Method(方法):ここでは、現在採用している方法が正しいかどうか評価する必要があります。
Machine(機械):ソフトウェアや、ハードウェア、設備などのプロセスに必要な要因のことを指します。
Measurement(検査・測定): 現在採用している方法や設備の検査や測定をしましょう。
Management(管理・マネジメント):管理プロセスや、システム、担当者がこのカテゴリーに分類されます。
Material(材料): 文字通り、製品開発に使用される素材に関わるすべての評価のことを指します。
特性要因図を使用して、それぞれの「M」に関する質問に回答していきましょう。
特性要因図(フィッシュボーン図)が活躍する分野
特性要因図は、様々な業界や事業、目的で使用されています。下記では、その一部を是非ご紹介したいと思います。
マーケティング
マーケティングは、どの組織においても最も幅の広いものです。戦略や施策は、オンラインや、オフライン、有料、無料など、様々な内容で実施されます。フィッシュボーン図は、マーケティングチームがニュースレターを送信する際や、ソーシャルメディア広告の発信の際などに発生する問題や障壁をいち早く察知することに役立ちます。ワークフローの改善を図るためにもマーケティングでフィッシュボーン図を試してみてください。
営業
営業部門は、この図が最もよく活用される分野の一つだと思います。なぜなら、営業担当が目標を達成できない際に、その原因を探り、根本的な解決策を立てることにより、業績を大幅に改善でき、個人にかかるストレスも軽減することができるからです。
マネジメント
マネジメントも特性要因図のメリットが感じられる部門の一つではないでしょうか。例えば、営業チームがなぜセールス目標を達成できないのか、マーケティングチームがなぜ検索エンジンから十分なトラフィック流入やユーザーを獲得できていないのかなどの原因を探ることができるからです。経営管理のためにこの図を活用してみましょう。
カスタマーサービス
カスタマーカスタマーサービスは、企業と顧客の直接的な接点であるため、企業にとって非常に重要でセンシティブな部門といっても過言ではないでしょう。そのため、カスタマーサービスにおいての問題の原因を明確化することは、サービスの改善や顧客ロイヤリティを高めるだけでなく、新しい顧客を獲得するためにも非常に重要なことなのです。
以上が特性要因図の活用例です。問題の裏に潜む根本的な原因を特定、解決するために Miro の特性要因図を活用してみてください!
特性要因図(フィッシュボーン図)作り方は?
まず初めに、問題を定義し、図の右側に配置しましょう。次に、問題の原因となっている可能性のあるものを特定、異なるカテゴリーに分類しましょう。最後に、それぞれの原因を魚の「骨」に見立ててリストアップすることで図を完成することができます。詳しくは本ページ「フィッシュボーン図作成のコツ」もご参照ください。
特性要因図(フィッシュボーン図)の目的とは?
特性要因図は、問題の原因発見を目的とした分析ツールであり、ブレーンストーミングで使用されます。原因をあらかじめ特定することで問題を早急に解決することが可能になります。
特性要因図(フィッシュボーン図)作成におすすめのツールはありますか?
Miro の特性要因図テンプレート(フィッシュボーン図)を是非お試しください!また、Miroverse からも便利なテンプレートを多数ご利用いただけます。
このテンプレートで作業を開始する
フローチャートテンプレート
活躍するシチュエーション:
フローチャート, マッピング, 図表作成
業務プロセスやフローの把握や説明に Miro のフローチャートを活用しましょう。一般的な図形(円、長方形、ひし形、矢印)を使用することにより、業務プロセスやフローを簡単に見える化することができます。また、情報の把握だけではなく、潜在的な欠点や問題点を効率的に発見することもできるため、プロセスを改善して、より良い製品やサービスの向上に役立ちます。
ステータスレポートテンプレート
活躍するシチュエーション:
戦略プランニング, ドキュメンテーション, プロジェクト管理
ステータスレポートは、ある時点の進捗状況のスナップショットを提供します。複数のイベントを含んだプロジェクトのマップ化が必要なプロジェクト、チーム、状況ではステータスレポートが有効です。プロジェクトマネージャーであれば、このレポートを使ってプロジェクトのタイムラインを記録することができます。理想的には、プロジェクト関係者が、ステータスレポートを見て「自分たちがどこにいて、どうやってここまで来たのか」という問いに答えられるようになることです。このテンプレートは、予測される計画や結果に対するプロジェクトの進捗状況を要約する際の出発点としてご利用ください。
需要供給図テンプレート
活躍するシチュエーション:
Market Research, Mapping, Diagrams
顧客とメーカーを満足させながら、利益を上げるには、どのように価格を設定すればよいのでしょうか。それは、適正な価格を見極めることです。需要供給図テンプレートは、自社の製品にどれだけの需要があり、どれだけの供給が必要か可視化に役立つ図です。
組織図テンプレート
活躍するシチュエーション:
組織図, オペレーション, マッピング
チームの構成メンバーは誰か?どのような役割を果たすのか?メンバーは誰に報告するのか?組織図を使えば、一目でそのすべてに答えることができます。こうした組織図は、新入社員のオンボーディングに最適で、会社の構造や指揮命令系統を視覚的に表し、チームメンバーが、社内の直属の上下関係、役割、大きな組織内での適応方法を理解するのに役立ちます。Miro のテンプレートを使用すれば、自社の組織図の構造を選択し、従業員、役割、部門間の関係を簡単に作成することができます。
親族図テンプレート
活躍するシチュエーション:
Mapping, Diagrams
親族図テンプレートで親族との関係を明確にマップ化しましょう。親族表記の明確なガイドラインがあれば、最も近い叔父から三従兄弟の第二世代までのすべてをたどることができます。親族図テンプレートを使用すれば、親族との関係を理解することができます。
戦略的計画テンプレート
活躍するシチュエーション:
プロジェクト計画, リーダーシップ, 戦略プランニング
目標を策定し、その達成に必要なステップを把握する必要に迫られたら、戦略的計画テンプレートを活用しましょう。戦略的計画テンプレートは、作業プロセスを通じて、現状を評価し、将来の目標を策定して、それらを実現するための計画の策定をサポートします。一般に戦略では何かを行うために目標や理由を考慮しますが、計画では目標の達成に必要な具体的なステップを考慮します。しかし、戦略的計画では、この 2 つを同時に考慮します。