Miroのプレゼンテーション作成方法と、それだけで業務改善になる5つの理由
公開日 2022年8月23日 最終更新日 2024年4月30日
Miroでは、フレームと呼ばれる機能を使ってプレゼンテーションを作成することができます。フレームは、Microsoft PowerPointやGoogle Slidesのスライドにあたるものです。
プレゼンテーションの作成方法と再生方法
- フレーム(スライドにあたるもの)は、プレゼンテーションしたい内容を作成する前でも後でも配置できます。
- フレームは、左のメニューから井桁のような形のアイコンを選ぶと配置できます。
- フレームのサイズは、A4やレターの他に、自由なカスタム比率、プレゼンテーションに最適な16:9などを選ぶことができます。
- 左下のアイコンをクリックすると、フレームメニューが展開されます。メニューでは、プレゼンテーションのプレビュー、再生、フレームの順番変更、非表示設定、画像やCSVへのエクスポートなどが行なえます。
フレームの機能についてもっと詳しく知りたい方はこちら
Miroでプレゼンテーションするだけで、業務改善になる5つの理由
ありがたいことに、Miroを「プレゼンテーション2.0」とおっしゃってくださる方もいます。プレゼンテーションの工程を5つに分け、よくあるやり方をMiroに置き換えた場合の効果をまとめました。
ステップ1. 骨子、プロットを組み立てるとき
ステップ2. レビューするとき
ステップ3. 構成プロットの資料と完成物ファイルを保存管理するとき
ステップ4. スライドをレイアウトするとき
ステップ5. プレゼンテーション
いままでのプレゼンテーション作成の工程と悩み
ステップ1. 骨子、プロットを組み立てるときの課題
よくあるやり方
- テキストで箇条書き
- まずはPowerPointを起動してスライドのノート部分に骨子を書く
- 会議やチャットツールで完成物イメージを会話するだけで済ます
悩み→なかなかエンジンがかからない
Miroなら思考がふくらんだ方向に自由に書き足していけるので、探索が進みやすい
- 無限のキャンバスに発想に任せて書いていける
- 画像や動画、Webページリンク、表計算なども使って豊かに表現できる
プレゼンテーションは、いきなりスライドを作成せずに骨子・構成を作ってから取り掛かるとよいといわれています。ですが、テキストで箇条書き、スライドのノート部分に1枚ずつストーリーを書く、チャットツールや口頭で済ますなど、やり方が都度変わったり、変わるたびにファイルの格納場所から見つからなくなったり、やり方が定まらないと悩まれる方も多いようです。
エンジンがかからないのは、箇条書きのせいかも?
発想を形にする方法は人によって異なり、誰にでも箇条書きが向いているわけではありません。「箇条書き」という方法に限定されると自由に発想しにくくなってしまう方もいらっしゃいます。上司から「箇条書きの段階で見せてね」と言われて急速にやる気を失ってしまうのは、不自然なことではありません。
一文字目に自由を
自由な描き方に可能性を感じた方は、伝えたいメインメッセージ、サブでもどうしても入れたい要素、自分が話している姿とスライドが先に目に浮かぶならその一部だけでも、まずはMiroに付箋で貼り出してみましょう。
マインドマップも素晴らしい方法
次に背景やロジック、補足データなどもつけ加えていけば考えがまとまりやすいだけでなく、思考の探索が進む感覚が得やすいと思います。はじめから付箋ではなくマインドマップテンプレートを利用するのもとても良い方法です。
脳にはまだまだ分からないことがたくさんあるそうです。今までのやり方ではどうもエンジンがかからないなど苦痛を感じたことがある方は、まずは直感的に書き進められるMiroに一文字目を書き込みましょう。
ステップ2. レビューするときの課題
よくあるやり方
テキスト中心の骨子や概要に対してプレゼンテーションではフォーマットの落差が大きい
悩み→完成イメージが分かりにくく、すれ違いが起きやすい
Miroなら完成物に近いもので認識合わせができる
- スライド内にラフにオブジェクトを配置した一覧を並べて、完成物に近いイメージを共有できる
- 周辺に理論を支える資料も自由に貼ることができる
- 書き方によっては思考の軌跡が理解できる(付箋を矢印でつなげる、マインドマップ)
- メンションつきコメント追加で非同期にコミュニケーションできる
コミュニケーションロスや手戻りの無駄防止が期待できます。
自分はレビュー下手なのではないか?
レビュー側の悩みもあります。プロットがテキストで書かれていると、プレゼンテーションのフォーマットとの落差が大きすぎてレビューしたつもりが認識のすれ違いに気づけない、全体像を掴むのにスライドを前後に行きつ戻りつするのが面倒など、失敗や不便を強く感じることがあります。
それはスキルのせいではなく、完成物に近いイメージで認識合わせをしないからかもしれません。
一緒に作業できるから、やわらかいレビューの雰囲気がつくれる
Miroボードに本筋のまわりにイメージやリンク、メモレベルのことが付箋で表現されているだけで、「この付箋のメモは大事だね」「この付箋は別のスライドで時間を割いたほうがいいね」など、双方で手を動かしながらスライドの構成を作っていくことが出来ます。
お互いに直感的にアイテムを自由に動かせるだけのことではあるのですが、レビューの権威的な雰囲気をやわらげて共同作業に変えることができるのが利点です。
命令する・される、修正する・される、といった縦向きの感情ではなく、隣に座ってひとつのものを完成させるような感情を生み出せます。
ステップ3. 構成プロットの資料と完成物ファイルを保存管理するときの課題
よくあるやり方
- 骨子や構成プロットの資料と完成物の保存場所が分散しがち
- 初版、修正バージョンなどを手動で別ファイルとして作成していくのでファイル数が増え、正が分からなくなる
悩み→異動の引き継ぎや新メンバー参加で混乱する
Miroなら考える過程から完成物、アンケート結果までひとつにまとまる
Miroボードにはスペース制限がないため週次会議や振り返りを全てひとつのボードにまとめているチームも多いですが、ワークショップやプレゼンテーションも同じです。振り返りやすいので、カイゼンがまわるようになったり、資料検索の手間が省けるメリットが考えられます。
流儀が違う、保存のお作法が違う
構成プロットを作る・作らないを含めて流儀が毎回違う。プレゼンテーションファイルの修正版ファイルの命名規則や、版を作るタイミングが人によって違う、重要な理由が書かれたファイルがフォルダに格納されていないなど、作法の違いでチームが保存すべきファイルが散らかってしまい、在籍期間が長い人が生き字引のように動かないと仕事が回らないことになりがちです。
隣に置いたものは迷子にならない
Miroの場合は、ひとつのボードに構成プロットを書き、隣にプレゼンテーションを作成することもできます。情報ソースがひとつにまとまるので作業オーバーヘッドが少なく、理論の裏付けについても周辺にイメージや表計算などの関連資料URLを貼り付け、コメント追記などでしっかりコミュニケーションを行うことで手戻りは大きく削減することができます。
もう第2版も改改も○○加筆_も作らない
同じ資料のPowerPointのバージョンをたくさん増やしていませんか?Miroは個人が自由に発想することと同時に共同作業にも重きをおいているので、会議や打ち合わせのような同期的なコミュニケーションを増やさなくてもコメント機能を上手に活用すると非同期にコミュニケーションすることができます。また、フィードバックを受けて修正しても、ファイル数が増えることはありません。会議時間もファイルを探す時間も減らすことができます。
ステップ4. スライドをレイアウトするときの課題
よくあるやり方
スライド内に収まるようにサイズ合わせの繰り返し
悩み→収まりやレイアウトを調整する細かい作業が多い
Miroなら作業時間そのものを削減
プレゼンテーションの作成で最も時間がかかるのはレイアウトや余白、収まり具合の調整という方もいらっしゃるでしょう。その時間はプレゼンテーションの中身や体験を良くするために使いたいと思いませんか。
出来たあとから、おおらかに囲えばいい
Miroであれば広いキャンバスに発想のままに描き、任意の場所を好きなサイズでフレーム指定するだけです。プレゼンテーションスライド(フレーム)のサイズに合わせてレイアウト調整に時間をかけすぎる必要はありません。今までの感覚から外れた比率でもフレームを作成してプレゼンテーションが出来てしまうので落ち着かないかもしれませんが、大丈夫です。
ステップ5. プレゼンテーションの課題
よくあるやり方
一方的に発表することが前提
悩み→聞いてもらうだけになりがち
Miroならインタラクティブなユーザ参加型にできる
・内容が記憶に残りやすい
・ポジティブな印象を与えることが出来る
Miroのプレゼンテーション講座ウェビナーで作成方法やインタラクションについて詳しくご説明しています。
社内でMiroプレゼンテーションを浸透させるには?
社外説明資料などは、必要なときだけPDFに書き出すようにする
Miroで作成したプレゼンテーションは、PDF、画像、CSVとして出力できます。必要なときだけ出力することで、余分なファイルが散在してしまうことを防げます。※無料のプランでは、高品質の画像出力など一部機能に制限があります。
設定したフレーム全体を保存するには、左上のエクスポートメニューから選択します。
ひとつのフレームだけを別の形式で保存したい場合は、右クリックして表示されるメニューから実行することができます。
プレゼンテーションの社内規定をどうするか
多くの企業でMicrosoft PowerPoint等のプレゼンテーションのフォーマットが決まっていると思います。最初だけは面倒ですが、規定のマスターファイルで構成に利用されるpngやsvgなどの画像ファイルを転用し、Miroボードのマスターファイルを作成します。もし有料のプランをご利用であれば、「ボードをテンプレートとして保存」を選択すると、他の人もテンプレートとして活用できるようになります。
ブランドカラーを使いやすくするにはどうする?
Miroのカラーパレットは、色を追加することができます。パレットの「+」をクリックし、HEXの#FFFFFFのような値で指定するか、スポイトで追加したい色をクリックしてください。
使わない色があれば、色をパレットの外にドラッグすると消すことができます。
資料を散在させず思考の過程を残し、権威的なレビューを辞める
資料作成のために仕事を止めていませんか?
そもそもは仕事として、ほんとうに一回限りの一方通行の説明のために多くの労力を費やしてプレゼン資料を作成するべきでしょうか。プレゼンテーションは周囲と認識を合わせたり、関係者に理解を得ることで進行をスムーズにしたり、判断に必要な情報を上司に説明する場面で必要です。ですが、チームの仕事という観点でみたときに成果を出す過程の途中途中で過剰に「立ち止まってしまう」のであれば、やり方を変えたほうがいいかもしれません。
プロジェクト進行型への仕事のDX
先が読みにくい時代には、常に決めたゴールに向かって不確実性をさげていくプロジェクト型の仕事の進め方がマッチしています。普段の業務をプロジェクトのように扱うには、現在進行系で決まっていないことを見える化して蓄積していくプロジェクトルームのような場所が必要です。
組織にとっては、それが暗黙知の記録になります。また、権威的な雰囲気は組織構造的に改善が難しい場合がありますが、Miroのようなデジタルツールを起用するとカンタンに作業過程を変えることができます。
ぜひ、あなたの組織の未来にとって必要なことを選びとってください。
関連ページ
プレゼンテーションモードについては、こちらのHelp Centerの記事もご覧ください。
プレゼンテーション機能の改善や追加された機能については、以下の記事もご覧ください。
あわせて読みたい
Miroは、世界で7,000万人が利用し、23万以上の企業が採用しているイノベーションワークスペースです。組織が生産的に業務を進めるための多くの機能とエンタープライズ水準のセキュリティを備え、日本では120万人以上に幅広くご利用いただき、TOPIX100の60%以上の企業に採用されています。試験的に導入してみたい、説明を聞いてみたいなどのご要望がありましたら、お気軽にお問合せください。