インフルエンス・ダイアグラムテンプレート
ビジネス上の決定に何が影響するのかを明確に把握します。
インフルエンス・ダイアグラムテンプレートについて
ビジネスにおいて、意思決定に影響する要素をすべて把握することは困難なことです。インフルエンス・ダイアグラムは、意思決定プロセスを高レベルでより理解しやすいものにし、意思決定を効率的に下すことに役立ちます。
インフルエンス・ダイアグラムテンプレートの詳細については引き続き以下をお読みください。
インフルエンス・ダイアグラムとは?
インフルエンス・ダイアグラムは、意思決定に影響する要因を高レベルで視覚化します。このダイアグラムでは、何を決定する必要があるか、コントロールできる要因とできない要因、ニーズを満たすかどうかを評価できる可能性のある結果を定義します。
インフルエンス・ダイアグラムは、ディシジョンツリーなど他の意思決定を視覚化する手法に比べるとシンプルなツールです。ディシジョンツリー図が、フローチャートのように、可能性のある各決定を詳細にマッピングするのに対し、インフルエンス・ダイアグラムでは、各要素を必要なだけ検討し、再検討することができます。
インフルエンス・ダイアグラムを使用するメリット
どのような状況においても、意思決定を行うことは困難です。インフルエンス・ダイアグラムは、重要な意思決定に対する高レベルでのイメージ化に役立ち、ベストな選択や決定を下すために必要なあらゆる情報を引き出すことに非常に便利です。
インフルエンス・ダイアグラムのシンプルな視覚表現は、誰もが簡単に理解することができます。標準的な表記法(詳細は後述)により、関連要因の種類が分かりやすく表示されるため、従業員、経営陣、関係者は、何が起きているかを容易に把握できます。
インフルエンス・ダイアグラムは、様々なビジネス用途に対応し、意思決定能力を向上したいと考えるあるゆる人をサポートします。
プロジェクト管理のコンテキストにおいて、インフルエンス・ダイアグラムは、プロジェクトに悪い結果をもたらすようなリスクを軽減したり、不確実性の予測において重要な役割を果たしたりします。
戦略的計画を立てる場合、インフルエンス・ダイアグラムは、ビジネスの未来に対する最適な行動方針の選択をサポートします。
独自のインフルエンス・ダイアグラムテンプレートを作成しましょう。
Miro を使用すれば、簡単な手順をいくつか踏むだけでインフルエンス・ダイアグラムを作成することができます。作成の過程で、影響力に磨きをかけたり、決定を見直すことができます。まずは、インフルエンス・ダイアグラムテンプレートを開いてください。続いて以下の手順に従ってください。
ステップ 1:
意思決定が必要な要素をできるだけ簡潔に定義します。ここには、はい / いいえで答えられる質問や予算などの値に対する意思決定が含まれます。テンプレートの入力欄に決定した内容を追加します。
ステップ 2:
意思決定に影響しうる要因のリストを作成します。Miro でこのリストを簡単に作成し、他の人と共有し、意見をもらうことができます。これらの要因の中には、相互に依存しているものもあれば、これから取得する情報によって変更が生じるものもあります。
ステップ 3:
インフルエンス・ダイアグラムの各要素に適切な表記を割り当てます。
インフルエンス・ダイアグラムでは、どのような種類の決定変数が使われているか把握できるように標準的な表記法を使用しています。主に 4 種類のノードを使用します。
決定(長方形):答えが必要な根本的な質問。
不確実性(楕円形):不明、または制御できないと考えられる変数。
変数(角丸長方形):算出できると考えられる変数、または制御できないと考えられる要因。
価値(六角形):意思決定の最終結果であり、ビジネスニーズに合致しているかどうかを評価することができます。
ステップ 4:
ノード間を矢印でつなげて、影響、依存、関連の経路を表します。矢印が何を表すかは、それらが指すノードの種類によって異なります。
例えば、事前に用意されたインフルエンス・ダイアグラムテンプレートでは、決定ノードから出ていく矢印は、国際販売を行うかどうかの決定が、単位変動費に依存していることを示しています。
このテンプレートの別の部分では、矢印が、市場需要と市場戦略が販売個数に依存していることを示しています。
すべてのノードの間に矢印を追加する必要はありません。実際、矢印がないことで、意思決定のインフルエンスの経路について多くのことが伝わることもあります。
ステップ 5:
元の決定ノードに戻り、ダイアグラム全体のインフルエンスの経路をたどります。変更が必要なところが見つかる場合もあります。
例えば、不確定要素の一部を見直したり、それらの要因の相関について別な発想が生まれたりもします。インフルエンス・ダイアグラムは、リアルタイムでの思考をサポートするツールです。意思決定の過程で、多くの要素を変更・更新していきましょう。
効果的なインフルエンス・ダイアグラムの使用例
ここでは、事前に準備されたテンプレートに含まれている簡単なインフルエンス・ダイアグラムの例を見てみましょう。右下の長方形は、国際的な事業展開をするべきか、という意思決定を表しています。
この決定の結果は単位変動費に影響を与え、不確実性は楕円で表されています。影響の方向は矢印でが分かります。そして、単位可変費は、いったん把握できるとビジネス全体のコストに影響を及ぼします。
このインフルエンス・ダイアグラムの例では、ここから始めて各ノードと矢印をたどっていきます。これにより、これらの変数が互いにどのような影響を及ぼし、全体的な結果、最終的な決定についてより深く理解することができます。
インフルエンスダイアグラムの重要な役割について教えてください。
インフルエンスダイアグラムの作成は、特定のシナリオ内での影響とリスクを理解するための、迅速で信頼性の高い手法です。意思決定を高次レベルで見ることで、複雑で重要な問題を簡単に視覚化できます。この方法を使えば、あなたとチームが目前の意思決定をより深く理解できます。
インフルエンスダイアグラムの矢印の 2 つの意味とは何ですか?
インフルエンスダイアグラムでは、矢印は、依存性または関連性のいずれかを意味します。矢印の正確な意味は、それが指すノードの種類によって異なります。不確実性ノードから価値ノードへの矢印では、価値が不確実性に依存していることを示します。不確実性ノードから効用ノードへの矢印は、効用を決定する前に、収集する必要がある情報を示すことがあります。
デシジョンツリー図とインフルエンス ダイアグラムの違いは何ですか?
インフルエンス ダイアグラムは、高次レベルからの意思決定を行うアプローチです。意思決定に影響を及ぼす最も重要な要因や、それらの要素についてどの程度あなたが確信しているか、そして決断に際して必要な他の情報は何か、などを検討します。デシジョンツリー図は、より複雑です。一連の決断と、それらの決断の潜在的な結果を扱うものです。作成する際には、基本的に、あるシナリオに対するあらゆる選択肢を網羅して、「はい」か「いいえ」で答えられる一連の質問を作成します。
このテンプレートで作業を開始する
戦略的計画テンプレート
活躍するシチュエーション:
プロジェクト計画, リーダーシップ, 戦略プランニング
目標を策定し、その達成に必要なステップを把握する必要に迫られたら、戦略的計画テンプレートを活用しましょう。戦略的計画テンプレートは、作業プロセスを通じて、現状を評価し、将来の目標を策定して、それらを実現するための計画の策定をサポートします。一般に戦略では何かを行うために目標や理由を考慮しますが、計画では目標の達成に必要な具体的なステップを考慮します。しかし、戦略的計画では、この 2 つを同時に考慮します。
5円のベン図テンプレート
活躍するシチュエーション:
ブレインストーミング, 教育, ダイアグラム作成
Miro の5円のベン図テンプレートを使って、データセット間の関係を可視化し、データに基づいた意思決定を行いましょう。オンラインのテンプレートであるため、チームとの情報共有もテンプレート1つですべて完了できます。
テクノロジー製品キャンバステンプレート
活躍するシチュエーション:
プロダクト管理, ソフトウェア開発, ロードマップ
プリム・サンダラムが考案したテクノロジープロダクト キャンバスは、プロダクトチームとエンジニアリングチームがロードマップを共有し、認識を合わせることを目的としています。アジャイルの手法と UX の理論を組み合わせて、製品ソリューションの検証をサポートします。各チームが製品目標とテクノロジーの目標を提示し、視覚化し、明確なロードマップの各ステージを話し合います。この演習ではチームが同期し、全員が見込みと方向性を明確にし、素直に話し合うことができます。テクノロジー製品キャンバスの作成過程を経れば、1 時間とかからずにチームの認識を合わせることができます。
BPMN テンプレート
活躍するシチュエーション:
マッピング, 図表作成, 経営管理
BPMN テンプレートを活用すると、ビジネスプロセスを把握し、全体像を捉えることができます。このテンプレートは、ボトルネックを特定し、業務運用を効率化するのに最適です。BPMN 手法は、ビジネスプロセスを管理する際の共通言語となり、複数の産業が管理ツールとして使用しています。プロジェクトマネージャーやビジネスアナリスト、 IT 管理者は、BPMN プロセスフロー図を使用してプロジェクトを管理し、プロセスフローを視覚的に表現し、プロセス制約を把握します。組織のアジリティ改善に、ぜひお試しください。
スイムレーン図テンプレート
活躍するシチュエーション:
フローチャート, 図表作成, ワークフロー
プロセスが複雑になってきたら、一歩下がって、誰が、いつ、何をするのかを視覚化することをお勧めします。スイムレーン図とは、身近なもの(水泳プール)から着想を得て、チーム、作業グループ、部門、多層化された組織のプロセスを「スイムレーン」によって整理するものです。このわかりやすいワンストップな視覚表現は、スイムレーンから着想を得て、複雑なプロセスを整理するものです。スイムレーン図は、大規模プロジェクト前の役割の明確化、新入社員の定着の迅速化、組織構造の更新など様々な用途に使用することができます。
アイゼンハワーマトリクステンプレート
活躍するシチュエーション:
Leadership, Strategic Planning, Prioritization
膨大な To Do リストはありませんか?緊急性と重要性という 2 つの重要な要因に基づいて優先順位を付けます。これは、アメリカのドワイト・D・アイゼンハワー大統領に役立ちましたが、それはそのままユーザーにも役立ちます。この意思決定フレームワークでは、どこから手をつければいいのかや、その日の計画を立てる方法を把握するのに役立ちます。Miro のテンプレートを使用すれば、重要な 4 つの領域(実施する、予定する、任せる、実施しない)があるアイゼンハワーマトリクスを簡単に構築し、優先順位が変更されると、一日を通して再確認することができます。