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カンバンボードとは?作り方や例をまるっと10分で解説

カンバンボードについての画像

カンバンボードを使用して業務フローやプロジェクトを計画・管理しましょう。

業務フローを段階的に整理し、進捗状況を追跡することでビジネスプロセス全体の生産性を向上することができます。

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カンバンボードとは?

カンバンボードは業務内容の可視化や効率化に役立つ管理ツールのことを指します。カンバンボードを使用することで必要なリソースの割合や進捗状況の確認などを視覚的に実行することができます。

カンバンボードの機能はいたってシンプルなものです。各列は業務フローやプロジェクトの異なるステージを表しており、各タスクが完了するにつれて対応する列に移動していきます。

カンバンボードは紙に書くか、カンバンテンプレートを使って作成することが可能です。

紙やホワイトボード上で作成する場合、プロジェクトマネージャー(または担当者)が列を記入し、各タスクを手書きで書き込みます。タスクが進行した場合、そのタスクをスタートした場所から消し、次の列に書き込みます。

手書きのカンバンボードと比べて、オンラインのカンバンボードはより柔軟です。オンラインのカンバンボードはオンラインのツールを使用して作成されるため、好きな時に、好きな場所で他のメンバーと作成したり、更新することができます。

そうすることでプロジェクトチームが進捗状況をリアルタイムでいつでも確認することができるようになります。

実際のホワイトボードの使用やオンラインツールの使用に関係なく、カンバンボードは情報の視覚化と明確化に役立つツールです。業務フローにおいて非効率な要素やボトルネックを特定するのに役立ち、業務改善や生産性向上を実現することができます。

カンバボードの列数

通常、カンバンボードは 3 列で構成されています。

  • ToDo リスト(バックログ)

  • 進行中

  • 完了

これらはシンプルなボードの例ですが、プロジェクトや業務フローに応じていくつでも列を追加しましょう。

例えば、完成までに繰り返しのレビューや承認プロセス、修正が必要な場合、これらのプロセスを列としてボードに追加することができます。

また、一部のカンバンボードにはスイムレーンがあり、ボードを水平に分割してタスクをさらに分類したり、さまざまな部署に割り当てたりすることができます。

例えば、部門ごとにボードを分割し、営業、マーケティング、人事、財務、業務などプロジェクトの中で、それぞれのタスクのために別々のスイムレーンを設定することができます。このフォーマットでは、すべてのチームがどのタスクが自分の業務フローに配分されるかや実行する必要のないタスクはあるかを一目で確認できます。

カンバンはリーンかアジャイルか?

まず、アジャイルとリーンとは何かを定義してみましょう。

アジャイルはプロジェクトを管理するための反復的なアプローチです。プロジェクトの すべてのタスクを一度に開始するのではなく、「スプリント」と呼ばれる小さな単位に 分解して実行します。

リーンとは製造業で生まれた生産の無駄を省き、効率を高めるための一連の原則のことです。現在ではプロジェクトマネジメントをはじめとするビジネス分野で広く活用されています。

さて、「カンバンはリーンかアジャイルか?」という質問に答えましょう。

答えは両方です。

カンバンフレームワークはアジャイル手法に該当しますが、カンバンにはリーン生産方式の機能も持ち合わせています。

アジャイルプロジェクトマネジメントに関して言えば、カンバンボードの構造はアジャイルチームに最適です。これにより、チームはスプリントを簡単に計画し、進行中の作業を視覚化し、反復作業が完了したときに図を再度確認することができます。

これに加えて、カンバンボードは特に「プルシステム」に関して、進行中のプロセスの数を最小に抑えることでリーン生産方式としても役立つのです。

リーン生産方式では、プルシステムの概念により、チームは必要なときだけ新しい作業を開始することができます。カンバンボードを使うことで、チームはプロジェクトを完了させるために必要な作業に集中することができ、無駄がなく、予算に沿ったプロジェクトを正しいタイムラインで進行することができるようになります。

カンバンボードとスクラムボードの違いは?

スクラムボードとカンバンボードはどちらも作業を追跡するためのアジャイル手法ですが、スクラムボードは非常に特殊かつ決まった方法で作成されます。カンバンボードは、決まった構造ではなく、より柔軟に作成することができます。

例えば、スクラムボードは常に一つのスクラムチームによって所有されています。スクラムチームの各メンバーはスプリントにおいて特定の役割を担っており、スプリントが開催されている間はボードに新しいタスクやアイテムを追加することができません。

一方、カンバンボードは 1 つのチームによって所有されているわけではありません。プロジェクトやワークフローに参加している人なら誰でもアクセスし、使うことができます。業務フローの進行に応じてタスクの追加、削除、変更が可能なので、チームはより柔軟に対応することができます。

カンバンボードの目的

カンバンボードを使用することで、タスクを効率的に把握し、リアルタイムで調整することが可能です。カンバンボードが活躍するケースを以下で見ていきましょう。

プロジェクトやワークフローの可視化

カンバンボードは業務フローやプロジェクトの可視化に役立つツールです。どのタスクを誰が担当するのかや期日はいつなのかを視覚的に表すことで、業務フローの整理や情報の透明化などを実現することができます。

効率性の改善

カンバンボードはプロジェクト完了に必要なタスクの計画にも役立ちます。プロジェクトチーム全体でタスクの内容を共有し合うことで効率的かつ生産的に各タスクを進めていくことができます。

生産性の高いコラボレーションをサポート

カンバンボードをオンラインで作成することでプロジェクトの進捗状況や誰が何のタスクに取り組んでいるのかを確認したり、他のユーザーに質問またはコメントを送信することができます。

また、どんなに複雑なプロジェクトでもカンバンボードを使用することで改善点を簡単に特定することが可能です。

ボトルネックの解消

カンバンボードを使用することで業務フロー上のボトルネックやハードルを簡単に見つけることができます。タスクが積み重なれば、その問題を発見し、将来のために修正することができます。各カードを異なるステージに移動させることで、途中で障害となり得るものを簡単に特定することができます。

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カンバンボードの例

実際にカンバンボードがどのように使用されているのか以下で見てみましょう。

上のカンバンテンプレートはバックログ、ToDo、進行中、完了の4つの列に分かれています。

コンセプトが決まっていて、完了する必要のあるタスクはすべて、「バックログ」または「ToDo」リストにリストアップされます。例えば、PRチームのバックログにあるタスクの1つは、製品リリースに対するプレスリリースを作成することです。

「ToDo」の列には開発チームがイメージアイデアを追加し、デザインチームがブリーフに追加することでアクションを起こす必要があります。

「進行中」リストには、各チームが現在取り組んでいるすべてのタスクが含まれます。これらは「ToDo」リストから移動されたタスクで、例えばモバイル版の設定などがあります。

完了し、引き継がれたタスクは「進行中」リストから「完了」セクションに移動します。上記の例では、ブリーフからの画像が効率的にエンコードされると、タスクはカンバンボード上の「完了」列に移動します。

ちなみに上記のイメージは実際に Miro のカンバンボードテンプレートを使用してカンバンボードを作成したイメージです。

カンバンのメリット

カンバンボードはさまざまな職種で活躍するツールです。以下でそのメリットについて見てみましょう。

リアルタイムで進捗が確認できる

プロジェクトに変更や更新内容があれば、すぐにボードに追加することができプロジェクトチーム全体と簡単に共有することができます。

柔軟な編集が可能

スクラムボードとは異なり、カンバンボードは特別なルールに従って作成する必要がありません。そのため、柔軟な構成が可能であり、ビジネスに最適なプロジェクトボードを作成することができます。

シンプルな構造

カンバンボードは非常にシンプルな作りをしています。作るのも簡単、使うのも簡単、そして理解するのも簡単です。そのため誰でも簡単にプロジェクト管理ツールとして使用することができます。

認識合わせに活躍

すべてのプロジェクトメンバーがカンバンボードにアクセスすれば、ボードを認識合わせにも活用することができます。プロジェクトで何が起こっているのか、誰が特定のタスクに取り組んでいるのか、そしてそれらが全体的にどのように依存し合っているのか確認することができるのです。

カンバンボードの作り方

カンバンフレームワークテンプレートを使用すれば、カンバンボードの編集をすぐに開始することができます。しかし、カンバンボードを最大限に利用するためには、作成プロセスのすべてのステップを理解する必要があります。

以下でカンバンボードの作り方を見ていきましょう。

1. プロセス、タスク、業務フローを洗い出す

カンバンボードを作成する前にアウトライン化したいプロセス、タスク、業務フローを洗い出しましょう。タスクを管理したいのか、明確なビジネスプロセスを立てたいのか、新しい業務フローを構築したいのか、目的によってさまざまなカンバンボードを作成することができます。

プロジェクトマネジメントを例にとって考えてみましょう。

プロジェクトに必要な要素を洗い出すために、プロジェクトスコープを作成します。「スコープ」とはプロジェクトの目標や目的を定義するものです。

しかし、これがカンバンボードにどう役立つのでしょうか?

プロジェクトスコープが明確であれば、カンバンボードにプロジェクト完了に必要なすべての情報を追加することができます。

つまり、ボードの作成を始める前に、プロセスやタスク、業務フローを明確にすることで正しいタスクとアクションアイテムを含んだカンバンボードを作成することができるのです。

2. 各ステージと制限の見える化

業務フローやプロジェクトの明確なイメージがあれば、ボードの列をマッピングし始めることができます。「ToDo」や「進行中」、「完了」の 3 つの列でシンプルに表現することができます。

また、プロセスを正確に反映させるために列を増やして詳細化したり、プロジェクトに関わるチームごとにスイムレーンを追加したりすることも可能です。

このステップでは進行中のタスクの数の制限などのルールも設定する必要があります。それにより、無駄を排除することができ、より効率的にプロジェクトを進行することができるようになります。

例えば、同時にいくつのタスクを実行すべきかなどのルールを設けることによって、リソースの最適化や業務フローの効率化を実現することができます。

しかし、カンバンボードの構成に決まったものはありません。プロジェクトや業務フローの内容やルール次第でさまざまなカンバンボードを作成することができます。

3. タスクをボードに追加

ボードの構成が整ったら、今度はタスクとアクションを計画しましょう。 Miro ではこれらをビジュアルカードと呼びます。

まず、タスクの内容を説明する明確なタイトルを付けます。例えば「メールマガジンの送信」などです。次に、カード自体に「メールコピーの下書き」「魅力的な件名の作成」などの具体的な内容を書き加えます。

カードには担当者がチェックするためのチェックリストやファイルまたは画像をアップロード、補足情報への外部リンクを追加することもできます。タスクがボードに追加された後、担当者にタスクを割り当てることができます。

そして最後に、期日を追加する必要があります。Miroでは、カードに直接日付が表示されるので、タスクの期限がいつなのかを一目で把握することができます。

4. プロジェクトメンバーとボードを共有

ボードが完成したら、プロジェクトメンバーと共有し、フィードバックを得られるようにしましょう。そうすることで、すべてのプロジェクトメンバーがボード内の情報を確認したり、疑問点について質問、情報のズレをなくすことができます。

5. ボードの定期的な見直しと更新

プロジェクトをキックオフした後は、継続的にボードを確認し、更新することが重要です。

言い換えれば、カンバンボードはチームメンバー全員が簡単にアクセスでき、常に最新の状態に保たれている場合にのみ役に立ちます。

また、Miro ではこの一連の作業を簡単に行うことができます。

チーム全体がオンラインで簡単にカンバンボードにアクセスして情報を確認できるので、特にハイブリッドで活動しているチームには便利なものだと言えるでしょう。タスクを進めるには、タスクを関連する列にドラッグ&ドロップし、関連するメモや更新を追加するだけで、誰もがすぐに最新版のカンバンボードに編集することができます。

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Miro はチームで課題を解決し、新しいアイデアを発見するための「ワークスペース」です。