この夏 Agile2024 は、アジャイルのプラクティスとツールを探求し、前進させるために、さまざまな分野から実践者を集めました。講演者の皆さんやアイデア、場のエネルギーなど、アジャイル コミュニティーの全てが圧倒される体験でした。
今年は発表者の方々に、講演セッションの成果として Miroverse でテンプレートを作成することを奨励しました。その結果、イベントに参加できなかった人も含め、すべての人に家でも実践できる収穫がありました。
印象的な講演に参加したり、その講演について読んだりしたら、テンプレートを使って、製品作りやプロジェクトにおけるチームの連携など、仕事に活かすことができます。選択したテンプレートをコピーし、Miro にログインするだけで始められます。
1.デイブ・コーネリアスによるビジョニング ジャーニーマップ
ビジョニング ジャーニーとは、現在の現実と自己を理解し、目標を明確にし、それに到達するための計画を立てるための構造化されたプロセスです。このビジョニング ジャーニー テンプレートは、エグゼクティブおよび組織コーチ、学習ファシリテーター、リーン/アジャイル認定トレーナー、そして KnolShare.org CEO 兼創設者である、デーブ博士こと、デーブ・コーネリアスによって作成されました。これには、個人またはチームが 6 か月間のビジョンプランを作成し、現状、目標、潜在的なハードル、行動をマッピングするセクションがあります。これらの目標は、新しいスキルを習得するような単純なものから、キャリア計画ワークショップで相談者グループを指導するような複雑なものまであります。
グループでも個人でも、総括セクションでは、演習に関するディスカッションや考察を行うことができます。経験を振り返ることで、過去の困難から学び、今後のパフォーマンスを向上させるチャンスを得ることができるでしょう。どのような発見がありましたか
2.アダム・トーマスによるサバイバル指標フレームワーク
仕事で直面する最も難しい決断のひとつは、苦境にある製品やサービスラインを継続するか、中止するか、あるいは軸を変えるか、というものです。実行性についての証拠があるにもかかわらず、失敗したプロジェクトに投資し続けるという、「サンクコストの誤謬」の餌食にはなりたくはないはずです。
この意思決定プロセスを導くために、アダム・トーマスは、サバイバル指標フレームワークを提供しています。このテンプレートは、ステークホルダーとの会話、測定基準、および必須事項を文書化し、すべてのデータを一か所で確認するのに役立ちます。最後には、サバイバル指標を数値化し、リソースを投入するか、プロジェクトを中止するか、あるいは方向転換するかについて、十分な情報に基づいた決断を下すことができます。
サバイバル指標テンプレートは、6 月に Miro で最も閲覧されたクリエイター テンプレートであり、トーマスは注目の月間優秀クリエイターに選ばれました。
3.クリス・バトラーによる究極の会議プランナー
クリス・バトラーの率直な意見は、会議は善である、というものです。しかし、素晴らしい会議には計画が必要です。GitHub の「混沌にして善」のプロダクト マネージャーであるバトラーは、インパクトのある会議の設定に役立つテンプレートを作成しました。テンプレートの構成要素と手順は以下の通りです：
- 会議の前に必要な情報の収集
- 会議の形式と出席者の設定
- アウトプットの特定
- インプットのレビューと最終調整
- 会議の議題の作成
この演習を完了することで、無駄な時間を無くして、意思決定を強化、従業員のエンゲージメントを高めることができます。所要時間は 20 分から 30 分です。しかし、その結果はタイムレスな価値となるでしょう。
4.ジョン・タナーによる悪影響マッピングによる GQM
C4G Enterprises Inc. の CEO 兼チーフ ストラテジストであるジョン・タナーは、アジャイル指標のための悪影響マッピング（AIM）テンプレートを作成しました。このテンプレートは、一点集中主義（1 つの指標だけに集中すること）が組織にどのような悪影響を及ぼすかを考え、文書化するのに役立つフレームワークです。
タナーはまず、何を測定するのか、なぜ測定するのかを決定するために、GQM（Goal-Question-Metric）形式を採用しています。これがその例です：
- 目標：顧客満足度とロイヤルティーの向上
- 質問：顧客が友人や家族にその製品を薦める可能性は？
- 指標：ネットプロモーター スコア（NPS）10 点満点中 9 点以上
タナーは、その指標がもたらす潜在的な悪影響を見るという側面を加えています。例えば、顧客満足度の NPS だけに注目すると、顧客からのフィードバックを単純化しすぎてしまい、その行動を効果的に予測することができません。アジャイル指標に対するタナーのアプローチについて詳しく知りたい方は、Agile2024 のインタビューをこちらからご覧ください。
5.サム・チョウによるユーザー ストーリーマップ
ユーザー ストーリーマップは、購入の完了やアカウントの登録など、ユーザーのジャーニーを一歩一歩たどる物語のようなものです。製品をフレーム化し、全体像を図示し、ユーザーが目標に到達するまでのアクティビティーを特定することで、ユーザージャーニーを可視化することができます。サム・チョウによるガイドでは、ユーザー ストーリーマップの作成プロセスを、大まかなフレームワークから具体的なユーザー アクティビティーまで、順を追って説明しています。
6.テミ・ボラジ＝ジェゲデによるバリューリスト
楽しく仕事をしませんか？エグゼクティブコーチのテミ・ボラジ＝ジェゲデは、遊びを通して自分の価値観を確認するよう勧めます。バリューリスト テンプレートは、7 月に Miroverse で注目のソーシャル インパクト テンプレートでした。
「価値観に沿った生き方をしていなかった頃の私は混乱していました。でも、自分の価値観を知り、それを受け入れることで、地に足をつけて集中することができました」とボラジ・ジェゲデは言います。
このテンプレートでは、達成、多様性、楽しさ、忠誠心などの価値観があらかじめ設定された付箋の中から、各自が付箋を選ぶことができます。「イエス」か「ノー」の枠に付箋を追加し、ふりかえりで詳細に反省します。
7.ティジェイ・ガーバーによるインポスター症候群 – チーム ワークショップ
アジャイルコーチのティジェイ・ガーバーによる Agile2024 セッション「Imposter No More：A Playbook for Agile Confidence（インポスターはもう不要：アジャイルに自信を持つための実践）」の目標は、チームに自信を持たせるというものでした。結果、このテンプレートを使うと、チームメンバーが 1 時間以内にインポスター症候群を特定し、認識し、管理下におくサポートができます。ガーバーは、心理的安全性の概念と実践的なヒントを取り入れ、個人とグループで振り返る時間を設けています。
ガーバーの他の人気テンプレート「リーンコーヒー：議題のない会議」もぜひご覧ください。
8.ティジェイ・ガーバーによるインポスター症候群 – スクラムマスター ワークショップ
インポスター症候群に陥ったことはありますか？これは、あらゆる序列のプロフェッショナルに影響し、自分の潜在能力を最大限に発揮する妨げになります。Agile2024 の 2 つ目の講演で、ガーバーはスクラムマスターとアジャイルコーチのためのインポスター症候群を取り上げました。このワークショップを実施することで、個人的な経験を共有し、お互いに学び合うことで、自身とチームがインポスター症候群を認識し、認め、管理することができるようになります。
9.会議進行をマスターする #Agile2024
これは、会議進行がストレスな人のためのテンプレートです。アジャイルコーチであり、Agile State of Mind ニュースレターおよび YouTube チャンネルのクリエイターであるマリア・チェクは、Agile2024 で「Become a Facilitation MasterChef（会議進行をマスターする）」を紹介しました。この Miro テンプレートは、真の成果を生み出すワークショップをデザインし、実施するための究極のガイドです。
以下、チェクのボードの説明とその使い方をご覧ください。
動画の埋め込み：https://www.youtube.com/watch?v=DsiXMtYdnUc
このテンプレートは、創造性の育成、複雑な問題の解決、共通の目標に向けたチームの調整など、ファシリテーション セッションを直接的な効果につなげるための、体系的かつ柔軟なアプローチです。
10.ボーナステンプレート：カトリーヌ・ルイスによる発明家トリビア
これは、Agile2024 で話題に上ったボーナステンプレート、カトリーヌ・ルイスの示唆に富むゲーム、発明家トリビアです。
10 問のクイズで、一般的な発明のあまり知られていない起源に関する知識をテストし、技術分野への女性の貢献を促進します。参加者は、無名の女性発明家に加え、今日の産業界に大きな影響を与えている現代女性 10 人について学びます。
Agile2024 のスピーカーの皆さん、プレゼンテーションと、学びの多いテンプレートをありがとうございました。
