UML クラス図テンプレート
Miro ボード内で UMLクラス図テンプレートを作成し、コラボレーションとイノベーションを促進しましょう。
Enterprise 、Business、Education プランでご利用可能です。
UML クラス図テンプレートについて
UML クラス図は、オブジェクトを中心としたモデルであり、オブジェクトをクラス、属性、および機能で分類することができます。クラス図を使えば、プログラマーは追加情報を必要とせず、記述されたままのシステムをコーディングすることができます。
以下で UML クラス図についてと Miro のテンプレートの作り方について見ていきましょう。
UML クラス図とは?
UMLのクラス図は、オブジェクトを使用した「レシピ」のようなものです。シピに材料、分量、順番などが含まれるように、クラス図は、どのオブジェクトやクラスが関与し、どのような属性を持ち、どのような操作を実行すべきかということが明記されています。
クラス図は、UML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)の一部で、ディベロッパーがアイデアを視覚化するためにデザインされたソフトウェアモデリングツールです。UMLは、構造をモデル化する図と工程をモデル化する図に分けられ、一連の図で構成されています。
クラス図は構造図の一つで、定常状態にあるシステムの静的な関係をモデル化するツールの1つです。オブジェクト指向プログラミング(OOP)には欠かせないツールです。
クラスは、このオブジェクトベース設計図の基本的なモデル要素であり、クラスをオブジェクトとして定義する変数特性である「属性」と、そのオブジェクトが実行する機能である「機能」の集合体です。
例えば、「冷蔵庫」というクラスがあった場合、高さ、容量、ドアの数という属性を持ち、冷蔵、冷凍、排水という機能を持つことが可能です。クラス(例:冷蔵庫)それ自体では不完全な設計図ですが、その属性と機能を満たすオブジェクトがあってこそクラスとしての冷蔵庫が完成します。
UML クラス図は、クラスがどのように関連して完全なシステムを形成するかを説明した、一連のクラスの図です。この図は、リストが入ったいくつかのボックスを線でつないだだけのシンプルなものですが、ほとんどすべてのソフトウェアシステムのモデリングに使用することが可能です。
UML クラス図のメリット
オブジェクト中心のプログラミングは、もともと、ソフトウェアを完全に信号で定義する手続き型プログラミングに対抗して開発されたものです。このため、プログラムのある特定の部分を分離することがが非常に困難でした。
オブジェクト中心のプログラミングは、プログラムを連動する部品を持つ機械のように考えています。各オブジェクトは、属性と操作を持つクラスとして定義され、その働きや他のオブジェクトとの関係を容易に理解することができるようになります。そのため、オブジェクトを主要な構成要素として使用することで、システムの設計や改良が容易になります。
UMLクラス図は、オブジェクト中心の設計と開発を促進するための最も重要なツールの1つです。ソフトウェアシステムの概念モデルを構築する際にも、実際にコードを書く際にも便利です。
他のUML図と同様に、この図はシステムを設計することに活躍しますが、現実にどのように実装するかを示すための詳細が含まれています。あるディベロッパーがアイデアを思いつき、それをクラス図で設計し、その図を他のプログラマーが引き継ぐことで、設計をもとにしたコーディングにおいての精度を格段に引き上げることができます。
UML クラス図の作り方
Miro のクラス図ツールでは、UML クラス図を作成してチームと共有するためのベストなキャンバスです。ボード内のテンプレートライブラリから UML クラス図のテンプレートを選択し、以下のステップで図表を作成しましょう:
1. モデリングしたいシステムを定義する
まずは目的を明確にしましょう。まだ作成されていないシステムをモデル化する場合でも、トラブルシューティングのために既存のシステムを図解する場合でも、どのような詳細を図解し、どのような詳細を省くかという基準を定義する必要があります。
2. 各オブジェクトに長方形を追加し、クラスでラベル付けする
各オブジェクトは長方形から始まり、2本の水平線で3つのセグメントに分割される必要があります。一番上の区分が一番小さくなるようにします。各オブジェクトのクラス名を太字で追加し、各長方形の一番上の区分の中央に配置します。
3. 各クラスに属性と機能のラベル付けをする
属性は2番目のセクションに、操作は3番目のセクションに配置します。それぞれの属性や操作は、public(+)、private(-)、protected(#)のどれかを示す記号で開始します。次に、属性の名前、コロン、属性や操作の種類を追加します。
例えば、'+(属性名): int' は (属性名) というパブリックなインスタンス属性です。
4. クラス間の関係を描く
すべてのオブジェクトがクラス、属性、および工程で定義されたら、次のステップでは、それらがどのように連動しているかを図示します。UML では、構造図におけるクラス間の関係として、いくつかの形式が認められています。最も一般的なものは、次のとおりです:
関連:オブジェクト間の対等な関係を指し、2 つのオブジェクトは、その機能を十分に発揮するためにお互いを必要とします。オブジェクト間の関連性は実線で示されます。
凡化:あるオブジェクトは、より抽象的な別のクラスの具体例です。親クラスを指す、薄い矢印で図示されます。
実現:あるオブジェクトが信号を発信し、それを別のオブジェクトに伝達して動作を引き起こす事象を表しています。先端に陰影のついた点線の矢印をこのオブジェクトに指します。
依存:あるオブジェクトが他のオブジェクトの状態によって挙動を変更する事象を表しています。陰影のない点線の矢印が依存するオブジェクトを指します。
あらゆる種類のオブジェクトの関連付けを図解すれば、(適切なスキルを持つ)あらゆるプログラマーがシステムを構築するのに十分な情報を図表に含めることができます。もう一度、図を見直し、重要なデータを推測や仮定によるものでないかを確認しましょう。
5. システム設計の実施に伴い、クラス図を更新する。
いつも設計通りにシステムを実装できるとは限りません。システムを構築したり、デバグしたりしながら、現実的な情報を反映するようにクラス図を修正してください。
また、この図をチームや主要なステークホルダーと共有し、フィードバックを得て、それに応じて図をいつでも更新することが可能です。
UML クラス図の使用事例
ある企業が、オンラインショップに注文のためのフルフィルメントシステムを追加するとします。ショッピングシステムはすでに確立され、文書化されているので、チームはそれを1つのオブジェクトで高い抽象度で表現することにしました。
プロジェクトメンバーは、顧客と注文の瞬間を表すクラスを作り(支払いシステムは別の場所で定義されるので省く)、さらに個々の商品を表すオブジェクトと、配送を表す4つ目のオブジェクトをクラス図に追加しました。
次に、属性と動作を追加します。「注文」クラスは、日付、数量、配送状況の属性と、「注文品」クラスに依存する「種類」と「重量」の動作を追加します。「注文品」クラスには、「種類」と「重量」の2つのクラスが含まれます。親クラス「配送」の主な属性は距離と、国境を越えるかどうかを示すバイナリ値です。
またチームは追加のオブジェクトが必要だと考え「空輸」「海運」「陸運」を表現する3つのオブジェクトを作成しました。
その後は、オブジェクトごとの関連性を追加し図表を完成しました。顧客と注文は、対等な関係であり、注文の操作は、注文された品物の属性に依存します。3つの配送方法は、親クラスである「配送」に属します。
このオブジェクト図は、ネットで買った商品を処理して届ける配送システムを構築するためのインストラクションとして構築されたものの例です。
Miro の UML 図の作成に役立つさまざまな図表のデザインを利用することができます。Miro のクラス図テンプレートをシステムの分析や改善に役立てましょう。
UML クラス図の目的は何ですか?
精巧なクラス図は、完全な機能を持つソフトウェアシステムを構築するための設計図となります。また、クラス図の作成に携わっていない人にも、構造を伝えることができるものでなければなりません。
UML クラス図の作成方法を教えてください。
まず、抽象化のレベルを選択し、必要なオブジェクトに名前を付けます。各オブジェクトには、クラス、属性、および動作からなる長方形を追加します。各オブジェクトの関係をスケッチし、実装しながら図を修正し、実行します。
UML クラス図作成でおすすめのツールは何ですか?
Miro の UML クラス図テンプレートを使用すれば、一部またはすべてのチームメンバーが作業している場合でも、クラス図でチームメートと簡単に共同作業を行うことができます。
このテンプレートで作業を開始する Enterprise 、Business、Education プランでご利用可能です。
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